こんにちは、ちゃるこです。
今回は、このブログでたびたび触れるであろう「くせ毛」について、長い時間を経て良好な関係を築けるようになったいきさつを振り返ります。
- くせ毛の扱いのヒントを探している
- 似た髪質でいろいろ困った経験がある
- 自分の髪はストレートだけどくせ毛で困ってる人の気持ちを知りたい
という人の参考になれば嬉しいです。
思春期くらいまで:ストレートパーマ時代
髪の毛が生え始めた頃からクルクルのくせ毛で、幼少期は水分量たっぷりのツヤツヤのクルクルヘアでした。
ところが成長するにつれ髪は水分を抱え込む力が弱くなり、毛先に協調性のかけらもない爆発ヘアになっていきます。
キューティクルの整ったツヤツヤの髪を「天使の輪」と表現したシャンプーのコマーシャルが流行ったときは肩身の狭い思いをしつつ、クラスメイトたちが「天使の輪」自慢をする一方で、こんなふうに呼ばれていたこともありました。
- くるくるパーマ
- チリチリパーマ
- パンチ(パーマ)
- 水爆
- (ブルーザー)ブロディ ※アメリカのプロレスラー
くせ毛のタイプは人それぞれで、ストレートパーマでまっすぐになる人もいればそうでない人もいます。
ちゃるこは完全に後者です。
希望に胸を膨らませてストレートパーマをかけた直後、
「パーマかけた?」
と聞かれたことが何度もあります。
ストレートにはならないものの、髪と髪のパーソナルスペースが減少することで多少まとまりが良くなり、うねりが緩やかなウェーブ(当時はソバージュと呼ばれる髪型)に近づいたのかもしれません。
不本意ですがまとまらないより遥かにまし、と思ってやり過ごしていました。
とはいえ、ストレートパーマでまとまりやすくなるのはせいぜい10日がいいところ。次のストレートパーマまではくるくるドライヤーで髪を引っ張るように乾かす毎日でした。
季節を問わず、来る日も来る日も汗だくになって髪を伸ばし続けました。
どんなに時間をかけても、湿気を感知するとたちまち髪はパーソナルスペースを拡大し、あっという間に富士山の如きシルエットに。
「湿気に負けない」「くせ毛を伸ばす」と謳う商品は片っ端から試すも満足できるものはなく、この頃は髪に振り回されて仏頂面で過ごす日が多かったように思います。
青年期その1:ツイストスパイラルパーマ時代
2ヶ月に一度のペースでストレートパーマをかけ、毎日髪を洗ってはドライヤーで髪を痛めつけた結果、絵に描いたようなダメージヘアが出来上がっていました。
- ダメージがあるからまとまらない
- ドライヤーで髪を伸ばす時間が増える
- さらに傷む
シンプルな悪循環です。
「泣かないで枝毛 直してミスト」と謳う商品でどうにかできるレベルのダメージではありません。
そこで発想の転換をしました。
「いっそ、グルグルのパーマをかけよう!」
目指すは脱ストパー、脱くるくるドライヤーです。
当時ふわふわでクルクルのヘアスタイルをしていたモデルのはなさんに憧れていたことも理由の一つです。
毛束をねじり上げてからロッドに螺旋状に巻きつける「ツイストスパイラルパーマ」をかけました。
駆け出しの美容師だった友人が「技術を磨きたいから」と言い、閉店後のお店でパーマをかけてくれました。費用は薬品代のみ。ありがたい話です。
パーマの効果は絶大で、一度かけると年単位で効果が続きます。
しばらく経つとパーマなのかくせ毛なのか判別は難しくなりますが、大した問題ではありません。
手入れの時間も劇的に減少します。
もともとが乾燥毛であることに加え、重度のダメージヘアにパーマとなると、ドライヤーをかけなくてもあっという間に乾きます。
しかし乾燥しすぎても髪はパーソナルスペースを広げようとします。
同じロッドに巻かれた毛束ごとに、髪はそれなりに規則性を持ってカールするものの、まとまりはしません。
オイル、クリーム、ムース。さまざまな整髪料を試しました。
とりわけカチカチに固まるハードムースの効果は絶大で、濡れ髪にたっぷりムースをつけて放置するとカールが広がらずにくっきりツヤツヤなまま髪が乾き、気分良く過ごすことができました。
ただ一つ、ムースのデメリットはコストがかかること。
この頃は髪が肩甲骨下くらいの長さで、ムース1缶使い切るのにさほど時間はかかりませんでした。
そこであることに気がつきます。
「カチカチに固まるジェルでもいいんじゃない?」
大容量のスーパーハードジェル適量を水で溶き、髪全体に撫でつけ、揉み込むと予想どおりに仕上がりました。
そしてこの経験が後に大きく役立つとは、当時は知る由もありませんでした。
しかし順調だったグルグルパーマ生活は唐突に終わりを迎えます。
理由は単純で、飽きたから。
時折ドライヤーやアイロンで伸ばして気分転換することもありましたが、ロングのパーマヘアに飽きてしまったのです。
花粉症がひどくなったのも理由の一つで、春先はなるべくコンパクトなまとめ髪にしていました。
髪を短くするという手もありましたが、
「やめたほうがいい」
と美容師に言われたことは一度や二度ではありません。
その助言を振り切ってまで短くしたいという強い意思も持ち合わせていませんでした。実際大変でしたから、ショートヘアの時は。
「しばらくストレートにしていないなら、縮毛矯正とかもいいかもね。薬品も目覚ましく改良されてるし、試す価値あると思うよ。」
もう一度プロの言葉を信じてみようと思い、再度ストレートヘアに挑戦することを決めました。
青年期その2:縮毛矯正時代
久々のストレートパーマは以前と変わらずウェーブヘアに仕上がりましたが、縮毛矯正には目を見張るものがありました。
「髪が自我を失う」といったところでしょうか。
あれだけパーソナルスペースを要求し続けた髪が、互いに寄り添いピンピンに伸びたのです。頭を左右に振ればサラサラと音がします。
自分の髪なのに自分の髪ではなくなってしまったような不思議な感覚でした。
縮毛矯正専門のサロンに行くようになると施術後1か月くらいは手入れも楽で、過去一良い仕上がりのストレートヘアになりました。
天然のストレートヘアでないことは見た目に明らかでしたが、その技術に対してためらうことなく数万円支払う気になったのは初めてのことでした。
まとまりが悪くなってきたらコテで巻き髪にすると、皆無だった女子力もほんのり数値が上がり、気分良く過ごせるとなると縮毛矯正が病みつきになりました。
しかし数か月すると自我を持った「我が毛」が成長し、日ごとその存在感が増していきます。
限界まで「我が毛」を成長させては薬品で自我を失わせる施術を幾度か繰り返したところで、立ち止まらざるを得ない時が来ました。
薬品を塗布する美容師が手を止め、こう言ったのです。
「矯正かけるの最後にしたほうがいいかも。髪が薬に耐えられないかもしれない。」
そもそもダメージを受けやすい髪であることに加え、強いくせを持つ「我が毛」から自我を奪う強力な薬剤。グルグルパーマ時代に幾分健康になった髪も、その頃にはすっかりダメージヘアに戻っていました。
髪がブチッと切れちゃうかも、との指摘も合点がいきます。
「OK!これが最後で!」
美容師の助言はあっさりと受け入れることができました。
実のところ、そう言ってもらえて安心したのです。
白髪が増えてきたのもそう。
なけなしの女子力を絞り出したところで、服のテイストがカジュアルだったりスポーティすぎるのもそう。
そしてとっくのとうに気づいてしまっていたのもそう。
ちゃるこ、ストレートが似合わない!
髪をまっすぐにしているときはカツラを被っているような、はたまたパンツを穿かずにお出かけしているような、そんなそこはかとない心許なさをいつも感じていました。
ずっと抱えていた違和感と不自然に思う気持ちを認めたところで大きく方向転換をします。
シニアの入り口:脱ケミカル!ハーブを使ったお手入れ時代
大きな課題が二つありました。
一つは髪を元気にすること。
もう一つは目立ち始めた白髪をなんとかすることです。
そもそも美容院が自分にとって居心地の良い場所ではないため、白髪を定期的に染めるなら家でやろうと思っていました。
過去の経験やネット情報を集めてひとり会議をした結果、ヘナを使うことが最適であると判断しました。
そしてヘナについて調べたところ、ハーブシャンプーの存在を知り、こちらも併せて使ってみることにしました。
ヘナとハーブシャンプーについては別途まとめるつもりですので、ここでは簡単な紹介にとどめておきます。
ハーブシャンプーとは乾燥したハーブの粉末のことで、お湯に溶かして使います。髪を濡らさずに直接頭皮にかけ、揉み込むようにして頭と髪を洗い、体も一緒に洗います。
見た目は泥水で、泡立たないためすすぎも簡単。浴室の床もぬめりません。
自分に合った頻度でヘナとハーブシャンプーを使って手入れを続けると、やがてハーブシャンプーを必要としなくなるそうです。
残念ながらちゃるこはその境地には至らず、今も2、3日に一度はハーブシャンプーで髪を洗います。
髪が健康になり、オイルをつければまとめ髪にするには問題なく、髪の表面を撫で付けるためのヘアワックスは使わなくなりました。
この手入れを数年続けた結果、髪は健康になり、ある日髪を切りに行った美容室で手入れをしてくれた二人の美容師から
「しっかりした髪ですね」
と言われるほどに丈夫になったのです。
現在は訳あってヘナを使っていませんが、頭皮を健やかに保つ効果が高かったのではないかと思うことが多いです。
また気が変わってヘナを使う日が来るかもしれないと思うとワクワクします。
シニア助走期:グレイヘアとくせ毛を活かす現在
髪と肌の色の調和が取れなくなったら染めるのをやめて、その時の自分の髪色と肌色を把握しようと決めていました。
持ち前の髪と皮膚の色は調和するに違いないと考えたからです。
そして突如世界はコロナ禍となり、合言葉はステイホーム。愛する人たちとも会えない日々が始まります。
非正規雇用の事務員には無縁かと思っていたテレワークが現実のものとなり、仕事で関わる人たちと顔を合わせることも話す機会も激減する一方で、自分自身と向き合う時間が格段に増えました。
白髪の量が増えてきて、ヘナで発色するオレンジ色の髪と肌の色がしっくりいかなくなり、一旦ヘナを休もうと思い立ったのがちょうど三年前のこと。自分のナチュラルな髪色を知るための自由研究の始まりです。
ヘナをしないでいると白髪が伸びてキラキラして見えることから、
「ひょっとして美しい銀髪になるのでは?」
などと考えてワクワクしながら髪が伸びていくのを楽しみに待ちました。
そして美容院で毛先を切るたびにグレイヘアに近づいていきます。
ストレートヘアを追求しなくなり、常時まとめ髪で自分のくせ毛の状態にもすっかり無頓着になっていましたが、いつだって襟足の毛束がコイル状に元気よくカールしていることに気づいてはいました。
襟足レベルとはいかずとも、健康になったくせ毛のポテンシャルは高いはず。
「ひょっとしてうそみたいな天然のパーマになるのでは?」
さっそく検索開始です。
端から日本語での情報収集を諦めていて、うろ覚えですが
「natural curl」
「curly hair care」
などのワードで検索しました。
くせ毛を封じ込める傾向の国では考えられないほど有益な情報がわんさか出てきます。
いろいろなサイトを見た結果、「CGM」という表記がちょいちょい出てきました。
Curly Girl Method と言われるくせ毛の手入れ法があることを知り、できる範囲でさっそく取り入れてみることにしました。グレイヘア移行に続く自由研究です。
ちょうど二年経ち、じっくり観察しながら愛情をもって育てたカールは、複数のカールタイプを持つ「うそみたいな天然のパーマ」となりました。
持って生まれたものなだけに違和感がなく、しっくりいきます。
数えきれない悲しい思いや嫌な経験をしたし、今も髪の表面はチリチリしがちで完璧ではないけれど、自分の髪を愛おしいと思えるようになりました。
そして三毛猫期もほぼ終わり、天然の髪色、グレイヘアで気分良く過ごしています。グレイのグルグルです。
髪色もカールも試行錯誤を重ね、一生育て続けることになるでしょう。
白髪の割合が変わるにつれ、肌の色をきれいに見せる色も変わっていき、洋服選びもますます楽しくなると思うとワクワクします。
湿気の多い日本の夏は、私にとっては厄介な季節ですが、その日の温度や湿度に応じてヘアケア製品を使い分けたり、工夫をこらすことが楽しくなりました。
長くなりましたが今回はちゃるこのくせ毛の自己紹介として、現在に至るまでの髪型と手入れ方法を振り返りました。
ハーブを使った手入れ同様に、カーリーガールメソッドを参考にしたヘアケアについても今後掘り下げていきます。
ではまた!
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